二人で苦労してたずねる秘境韓竃神社

夫婦で旅に来た以上、苦労しなければ辿り着かない場所に行くのも良いもの。出雲の秘境韓竃神社(からかまじんじゃ)に行き、二人で一緒につくり上げる充足感に浸るのも素晴らしいことです。

神在月(かみありづき)

旧暦10月のことを「神無月」(かんなづき)といいますが、全国の神様が会議するため出雲大社に集まります。他の国には神様がいなくなってしまうので、「神無月」といわれています。反対に神様が集まる出雲は「神在月」(かみありづき)と呼ばれています。
神在月には、全国から八百万もの神様が集まるので、出雲はパワースポットとよばれる場所がたくさんあります。呼び寄せられるものは、「良縁」「スピリチュアルパワー」「ご利益スポット」など。「スピリチュアルスポット」という言葉をよく聞きますが、科学で解明できないような「気」や「エネルギー」が集まっている場所のことをいいます。

今回はとっておきの超パワースポットの秘境、韓竃神社を訪ねてみましょう。ただの観光気分でいかれるところでありませんが、新鮮な夫婦を取り戻す旅だからこそ、あえて挑戦してみる価値があります。

辿り着くだけでも大変

うっそうとした山奥にある神社なので、危険を伴うことがあります。携帯も通じないので、充分に準備をしてから出かけましょう。パンツ、スニーカーにリュックといういでたちがベストかもしれません。

韓竃神社の創立年は不明ですが、スサノオを祀ったとても古い神社です。お社までは歩いて30分。参拝するには崖や細い岩の裂け目と通りますので、覚悟して出かける必要があります。
駐車場から杉並木を800メートルほど歩くと、韓竈神社の鳥居につきます。鳥居をくぐり参道に入ると300段の急な石段が出迎えてくれます。それも大小さまざまの自然石。踏み外したら転げ落ちます。登り終える頃には全身が汗ばみ、息も切れていることでしょう。

あと少しでたどり着けるのですが、最後の難関が待っています。巨岩の隙間わずか40センチくらいのところを2.5メートルほど歩かなければなりません。夫婦で力を合わせながら、頑張って通過しましょう。

一緒に歩いてきたから価値がある

深い山の中を大変な思いをしてやっと到着した後は、とても清々しい達成感があることでしょう。こじんまりしたお社。自然の神秘を感じます。ゆっくりお参りをし、深く息を吸い込めば、体中に力がみなぎってくるはずです。
帰り道は少しだけ道をそれて、小さな滝を見に行きましょう。うっそうと生い茂る森の中に自然が生んだ澄んだ滝と滝壺。思いがけない自然の神秘に出会え、時間が経つのも忘れてしまいます。自然が生み出す目に見えない力を体の中にしっかりもらった気分。「来てよかった」と夫婦で満足感を味わえるはずです。

パワースポットの秘境といわれる韓竃神社までの大変な道を一緒に歩いたことで、二人に強い連帯感が生まれるでしょう。ロマンチックだけが夫婦を取り戻す旅ではないと言えます。